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SNSは便利、でも「誤情報」にご用心
情報収集ツールとして、また連絡手段としても便利なSNS。もちろん、災害時にも活用できるツールではありますが、注意すべき点もたくさんあります。今回は「災害時のSNS活用」についてご紹介します。

災害時の情報収集手段としてSNSを活用することは、近年当たり前になりつつあります。2011年の東日本大震災と、2016年の熊本地震では、東日本大震災で災害の情報収集にSNSを使ったと回答した割合は0.9%。一方、熊本地震では47.6%にまで激増しました。
その一方で、問題も発生しています。2024年1月に発生した能登半島地震では、偽・誤情報などがSNS上で拡散されるケースも散見されました。
X(旧Twitter)における能登半島地震に関する偽・誤情報を含む投稿の主なものとしては今回の地震が「人工地震」であるとの言葉を含む投稿が約10万件、「窃盗団」(が現地に出没)に関する投稿が約200件あったと言います。
また「支援要請」(偽の寄付を募るもの)に関する投稿が約350件、「救助要請」に関する投稿が約21,000件あったそうです。救助要請に関しては、実際にある住所と「夫が足を挟まれて動けない」「119も繋がらない」といった偽情報が配信され、一般の人に加え警察官も救助に向かったケースもあったと言います。
能登半島地震では災害発生後24時間の間に投稿された救助を求める報告の数(総報告数16,739のうち1,091)が、2016年の熊本地震の際の報告数(総報告数19,095のうち573)と比較して倍増したと言います。そして、実際にSNSによって救われた生命もあったはずです。
一方、この1,091件のうち254件の投稿で矛盾報告が検出され、そのうち104件は「デマ」と推定されていると言います。ちなみに、熊本地震の救助を求める報告数(573)の中で偽情報とみられたものは1件であり、今回の能登半島地震においてはSNS上で偽情報がより多く投稿されていたことがわかります。
覚えておきたい「だいふくあまい」
災害時のSNS活用について、防災科学技術研究所・総合防災情報センター長の臼田裕一郎さんは「だいふくあまい」というキーワードにまとめて説明しています。
「だいふく」は、自分がSNSを見て情報収集をする際に気をつけたい言葉の頭文字です。
「だ」=誰が言っているのか?
その情報を「誰が」発信しているのか。信頼できる情報源かどうかを確かめましょう。
「い」=いつ言ったのか?
SNSは最新の情報が発信されていると思い込みがちですが、実は既に過去の情報だった・・・ということもあります。「いつの情報か?」を慌てずに確認しましょう。
「ふく」=複数の情報を確かめたか?
1つの情報、または1人だけが言っている情報だけでは、必ずしも正しいとは言い切れません。ですが、同じことを複数の人が発信していたり、違う角度から撮影した写真などがあると、信憑性は高まります。
「あまい」は、自分がSNSで情報を発信する際に気をつけたい言葉の頭文字です。
「あ」=安全を確認しよう
SNSでの発信のために危険なところへ写真を撮影しに行ったりせず、まずは自分の安全を確保しましょう。
「ま」=間違った情報にならないかを確認しよう
自分が発信しようとしている情報が誤りではないか、誤解を与えかねないか?といったことを意識して発信しましょう。
「い」=位置情報を上手に使おう
SNSでの投稿が「どこで起きているか」がわかれば、救助に向かうこともできます。発信時、文章の中で「どこで」「何が起きているか」といった情報を載せることも効果的です。

災害時にSNSを活用する方法としては、他にも色々あります。
例えば、Facebookでは災害発生時、被災地にいると思われるユーザーに安否を確認する通知が表示されるようになっています。それに答えると、繋がりのあるユーザーへ安否情報が表示されます。
LINEやTwitterのアカウント名を一時的に変更してしまうのもアイデアの一つ。たとえば普段のアカウント名が「abc」なら「abc@無事です」と変更しておくと、相手に無事を知らせることができますし、個別メッセージをやり取りしないことで、携帯電話の充電がすぐに無くなってしまうリスクも防げます。
SNSは様々な情報収集や情報発信に使える便利なツール。一方で、自然災害発生時には停電や電波塔が被害を受け、ネットワークが繋がらなくなってしまう可能性も大いにあります。情報収集手段はSNSやインターネットだけに頼るのではなく、ラジオなども使えるようにしておいた方が安心。
「イザ!」という時に慌てなくても済むように、何かあった時はどうするかを普段から意識して、情報収集手段をいくつか準備しておくようにしましょうね。
(参考資料)
総務省|令和6年版 情報通信白書「令和6年能登半島地震における情報通信の状況」https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/nd111000.html
NHK防災|災害時のSNS活用術 どう見分ける?どう伝える?
https://www.nhk.or.jp/bousai/articles/21607/
防災ニッポン|災害時こそSNS!FB、LINE、Twitterなどの活用法https://www.bosai.yomiuri.co.jp/article/7059
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