2011年3月11日に発生した「東日本大震災」から、約14年が経ちました。
今回は東日本大震災についてもう一度おさらいすると同時に、この災害から私たちが何を学ぶべきか、改めて考えていきたいと思います。
国内観測史上、最大級の地震
「東日本大震災」とは地震名ではありません。「東北地方太平洋沖地震」による様々な災害の総称のことを指しています。ですので、本記事では地震そのものについては「東北地方太平洋沖地震」、本地震による災害は「東日本大震災」と呼びます。
東北地方太平洋沖地震は、2011年3月11日14時46分、三陸沖で発生しました。規模はマグニチュード9.0。最大震度は宮城県栗原市で観測した震度7です。これは日本国内観測史上最大規模で、アメリカ地質調査所(USGS)の情報によれば1900年以降、世界でも4番目の規模の地震でした。

震度6弱以上を記録した県は実に8県。関連死を含む死者は19,775名、行方不明者は2,550名。全壊した住宅数は122,050棟(令和6年3月8日現在)にも上ります。
東北地方太平洋沖地震の影響で、岩手、宮城、福島を中心とした太平洋沿岸部を巨大な津波が襲いました。各地を襲った津波の高さは福島県相馬で9.3m 以上、岩手県宮古で8.5m 以上、大船渡で8.0m以上、宮城県石巻市鮎川で7.6m以上などが観測されたほか、宮城県女川漁港で14.8mの津波痕跡が確認されています。
「地震」と「津波」の発生メカニズムをおさらい
東北地方太平洋沖地震は「海溝型地震」と言われます。
東北地方太平洋沖地震は「太平洋プレート(海のプレート)」と「北米プレート(陸のプレート)」の境界にあたる水深6,000m 以上の深い溝(海溝)で起きた「海溝型地震」でした。太平洋プレートは北米プレートの方へ年8〜10cm程度の速さで押し寄せ、海のプレートは陸のプレートよりも重いため、その下へ沈み込んでいます。
プレートが接する面の摩擦によって海のプレートは、陸のプレートの先端を引き込みながら沈み込み、そこにひずみが蓄積します。ひずみが限界に達すると陸のプレートの先端が一気に跳ね上がり、地震が発生します。この地震に伴って海水が押し上げられることにより、津波が発生する場合があるのです。

津波は海が深いほど早く伝わり、水深が浅くなるにつれて速度は遅くなります。しかし、遅くなるとはいえ、その速度は海岸近くでもオリンピックの短距離走者並みのスピードと言われています。
また、津波は先ほど説明したとおり、プレートが跳ね上がり、海底から海面までの海水が動くことで起こります。似たような現象に「波浪」がありますが、こちらは風の力で海面付近の海水が動くだけ。
波の高さは同じように見えても、津波で沿岸に押し寄せる海水の量は、波浪よりも桁違いに多く、すさまじい力で陸上に流れ込み、そして引いていくのです。
「イザ!」という時の準備をしておこう
2024年1月1日には能登半島で大きな地震が発生し、こちらも未だに復興作業が続いています。地震がどこで、どれくらいの規模で発生するかは、現代の科学ではまだはっきりと予測できないのが現実です。
精度の高い予測ができない以上、現時点で私たちにできることは、いつ、どこで、どれくらいの規模の地震が発生しても良いように、備えを忘れないこと。
東日本大震災では、亡くなった方の90%近くが津波の被害に遭われたと言います。地震そのものはもちろん、そこから起因する津波や原発事故など、様々な災害が複合的に発生したのが東日本大震災だったとも言えます。
大きな地震が発生した際には、まずは自分たちの身の安全を確保すること。沿岸部にお住いの方は津波にも警戒して、いつ、どこへ逃げるかのシミュレーションも行っておくこと。そして、もちろん防災グッズや非常食なども用意して、万が一に備えておくこと。
「イザ!」という時に、備えあれば憂いなし。「自分は大丈夫」「これまで何もなかったから、平気なはず」と油断するのではなく、「何が起こるかわからない」という危機感を持ち、何か起こったときには冷静に対処できるよう、日頃から準備しておきましょう。
(参考資料)
内閣府 防災情報のページ|「特集 東日本大震災」https://www.bousai.go.jp/kohou/kouhoubousai/h23/63/special_01.html
Yahooニュース|3.11東日本大震災で起こったことわかりやすくまとめ。資料から見る私たちが今後向きあうべき1番の課題https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/4cadd400f484f81b354596e6ceef08ce63292909
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